桑名 隆一郎先生
桑名皮フ科院長
桑名 隆一郎先生
私が子供の頃は学校内に円形脱毛症の友だちはいませんでした。
それが近年では学校の健康診断にいきますと、必ず何人かの円形脱毛症の生徒さんがおられます。
アトピー性皮膚炎と同じように、次第に増えてきており、ごく身近な疾患となってきました。
円形脱毛症は未だに病因のはっきりしない疾患です。私が治療を始めてから20年以上になりますが、治療法はステロイド剤外用に加えて紫外線照射、免疫療法、冷凍療法などが中心であり、残念ながら大きな変化はみられません。
しかし、タイミングよく使えば有効な市販の育毛剤や、近赤外線照射などの新しい治療法も出てきています。
また、研究も進んで円形脱毛症の関連遺伝子もいくつか見つかってきているようです。
近い将来、これらの遺伝子の働きやそれに誘導されるタンパク質などの作用が判明し、画期的な治療法が出てくることを願ってやみません。
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- 昭和55年 名古屋大学医学部卒
- 医学博士
- 日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
- 日本医学育毛協会理事
- 元徳島大学医学部非常勤講師
- 現在に至る