勝岡 憲生先生
北里大学医学部
皮膚科名誉教授
勝岡 憲生先生
円形脱毛症の発生頻度は人口の1・2%と云われます。本症の多くは単発型ないし多発型で比較的早期に治癒しますが、7%程度が広範囲難治性(全頭脱毛、汎発性脱毛)となり、その精神的負担は計り知れません。
適切な治療によって早期に治すのが診察に従事する立場の責務でありますが、 治療抵抗性であるケースが少なくありません。
医療機関で種々の治療を受けているにもかかわらず、 満足のいく結果を得られていないのが実情と思います。
現在のところまだ全ての脱毛症状に対して、 有効率の高い治療法は無いのが現状です。
しかし、近年の研究によって脱毛のメカニズムは解明されてきましたので、近い将来、新たな治療法が開発されることが期待されています。
何年脱毛が持続していても円形脱毛症である限り毛根は退化しません。 十年近く脱毛が続いた方で発毛したケースもあります。諦めることなく、ぜひ根気よく総合的治療(精神環境含めて)続けてください。
-
- 1977年 北里大学医学部卒業
- 1977年 北里大学病院研修医
- 1984-1986年 エルランゲン・ニュルンベルグ大学(ドイツ)留学
- 1989年 北里大学医学部講師
- 1991-1993年 国立横浜病院(現国立医療センター横浜病院)皮膚科医長
- 1994年 北里大学医学部助教授
- 1995年 同 主任教授
- 2013年 同 名誉教授
- 現在に至る